“売らずに売れる”を叶える秘訣は、“本来の目的”を見失わないこと

「売上を上げたいけれど、売るのが苦手なんです…」
集客やセールスのご相談を受けていると、そんな声をよく耳にします。

「頑張って発信しているのに、反応がない」 「売ることを意識すると、なぜか違和感を感じてしまう」
…そんな経験、ありませんか？

でも、私がいつも感じるのは、
「“売ること”が目的になっていないかな？」ということ。

もちろん、売上はビジネスに欠かせない大切な指標です。 でも、本来「売上を上げること」は目的ではなく“手段”のはず。
お客さまを幸せにすることが目的であり、その結果として売上が上がる。
売上が増えれば、さらに多くのお客さまを笑顔にできる──そんな循環を作るためのものです。
ところが、売上そのものが“目的”になってしまうと、どうしても本質を見失ってしまうんですよね。

「売ること」が目的になると、信頼が崩れる

ビジネスに焦りが生まれると、つい“結果”を急いでしまいます。

「今月の売上を達成しなきゃ」 「キャンペーンだから今すぐ申し込んでほしい」

そんな気持ちが前に出ると──

• 本当はお役に立てないかもしれないのに、勧めてしまう
• 「今すぐ売らなきゃ」と焦って強引な提案になる
• 自分の利益を優先して、本質からズレた行動を取ってしまう

ということが起きやすくなります。

こうなってしまうと、一時的に売上は上がるかもしれませんが、 その裏で“信頼”が静かに削られていきます。
そして、信頼を失うと、長期的な関係は築けません。一度きりの取引で終わってしまい、 「またお願いしたい」と思ってもらえないビジネスになってしまうので、「売らずに売れる」という状況からはどんどん遠ざかってしまいます。

“本来の目的”を見失わない人は、売らなくても選ばれる

私が大切にしているのは、

「このサービスは、お客様の本当の幸せに繋がるか？」
「今この人にとって、本当に必要なことか？」

という視点です。

たとえば、ある日「ホームページをリニューアルしたい」というお問い合わせをいただいたときのこと。
送っていただいたサイトは、とても綺麗に整っていて、 正直、リニューアルする必要はほとんどなさそうでした。

だから私は、こうお伝えしました。

「このサイトは十分素敵なので、もし同じご予算をかけるなら、
今はブログコンテンツを充実させた方が集客につながりやすいと思います。」

そのご提案は、私のサービスに直接つながる内容ではありませんでした。

でもその方はとても感謝してくださって、 「自分の利益よりも、本当に必要なことを考えてくれている」と感動してくれました。

そして数年後──

「新しいサイトを作る時は、まりこさんにお願いしようと決めていました！」

と、再びご依頼をいただいたんです。

信頼が積み上がる“提案”とは？

私がこの経験を通して改めて感じたのは、 「信頼を築くことが、結果的に売上につながる」ということ。

一時的な利益を追うのではなく、 目の前の方の“未来”を本気で一緒に考えることが、 長く選ばれ続けるビジネスの原点になると思っています。

“売らずに売れる”人は、 相手を無理に動かそうとするのではなく、 相手と同じ目線で未来を描こうとしています。

相手の立場に立ち、 「今の状況では何がベストか？」を一緒に考える姿勢こそ、 自然に「この人にお願いしたい」と思ってもらえる最大のポイントです。

“売らずに売れる”流れをつくるための意識転換

“売らずに売れる”状態をつくるには、 次の3つを意識してみてください。

まとめ：“売上”は「ありがとう」の数

「売上を上げる」という言葉に苦手意識を持っている方も多いようですが、「売上」の裏には、 「ありがとう」をどれだけいただけたか、という意味があると私は思っています。

お客様に「ありがとう」と言っていただくためには、日頃の発信でも、サービスでも “その方にとって本当に必要なこと”を届け続ける姿勢が大切です。

だからこそ──

「このサービスは、目の前の人の幸せにつながるか？」
「自分の利益よりも、その人の未来を考えられているか？」

この2つの問いを、常に自分に投げかけてみてください。

“本来の目的”を見失わずに歩み続けることで、 信頼が育ち、自然と“売らずに売れる”流れが生まれていきます。

私たちが届けたいのは「商品」ではなく、その先にある「変化」や「幸せ」。
その原点を、どうか忘れずにいてくださいね＊